| 自然 | 同じ志を持つ二人 |
|---|---|
| ヨハン | 16世紀の巨匠であり探求者 |
| デューク | 弁護士、操り手、そして教えの継承者 |
| 最大の脅威 | 法的権力、技術、そして儀式の融合 |
ウェーバー一族が危険なのは、まさに彼らが人間であり続けるという点にある。彼らは、他人の運命を実験や契約条項に変えるために、執念を抱く必要などないのだ。
ヨハン・ウェーバー
フルネーム:ヨハン・ウェーバー
種族:人間
時代:1585年
職業:職人、発明家、異常な物理現象の研究者
著名な子孫:デューク・ウェーバー
主な発明:物質世界を変容させることのできる「動く投影装置」
基本理念:超自然的なものは破壊すべきではなく、研究し、制限し、支配すべきである
危険度:高
主な特徴:魔法や精霊を制御可能な技術に変えようとする、人類の敵対者たちの系譜の礎を築いた
二人のウェーバー
まず、この2人の人物を区別しておく必要がある。
ヨハン・ウェーバー――1585年に生きた発明家。『悪循環』の物語の中で、チェルシー、マリア、ジャック、そして生きたジェスターと出会う。
デューク・ウェーバー――彼の遠い子孫であり、アグネットの弁護士であり、チェルシーの主要な人間の敵の一人である。彼の危険性は特に第三部で顕著に現れる。
彼らは一人の不死の人間ではない。
ヨハンは幽霊にはならず、数世紀も生き延びたわけでもない。彼の真の遺産とは、ウェーバー家によって受け継がれてきた知識、記録、発明、そして世界観である。
デュークは先祖が始めたことを引き継いだが、その思想をはるかに危険な形へと発展させた。
概要
ヨハン・ウェーバーは、魔法と科学が同じ現象を異なる言葉で表現しているに過ぎないという理解に、当時としていち早く近づいた人物の一人だった。
彼は自らを魔術師とは名乗らなかった。
自身の実験を儀式とは考えていなかった。
精霊を崇拝することもなかった。
ウェーバーは、いかなる奇跡の背後にはメカニズムが存在すると確信していた。たとえ、それを認識するには人間の知識がまだあまりにも未熟であったとしても。
1585年、彼は初期のテレビや動画再生装置を彷彿とさせる装置を開発した。しかし、その機械は単に映像を映し出すだけのものではなかった。それは物質に作用し、世界の白黒の投影を作り出し、その中にいる人々が現実の場所の間を移動することを可能にした。
それは、時代を数世紀も先取りした発見だった。
しかし、ヨハンは自らの発見がもたらす結果を受け入れるほどの勇気は持ち合わせていなかったが、その恐怖を新たな哲学へと昇華させるだけの知性は備えていた。
彼はまず、友人たちを救う手助けをした。
その後、彼らを裏切った。
その後、自分は賢明な行動をとったのだと自らを納得させた。
まさにこの自己正当化から、ウェーバー一族の最も危険な思想が始まったのである。
魔女を説得したり、火あぶりにしたりする必要はない。
その力を研究し、制限し、自分たちのものにするべきだ。
1585年の職人
ヨハンという町で、彼は才能ある職人であり発明家として知られていた。
彼は皮革、金属、機構、そして珍しい素材を扱っていた。彼のもとでは、丈夫なベルトや複雑な留め具、珍しい「見えない釘」などを購入することができた。彼の作品の中には、16世紀にしては異様に現代的なものもあった。
ウェーバーは単に物を製作するだけではありませんでした。
彼は常にそれらを改良しようと努めていた。
人間の体に合うように革の加工を調整し、
縫い目を補強し;
着脱可能な留め具を考案し、
低騒音の金属部品を製作し;
珍しい機構の実験を行い;
イメージと素材の相互作用を実現しようと試みた。
チェルシーが特別なベルトセットを求めて彼を訪ねてきたとき、ヨハンはその製品の用途そのものには驚かなかった。彼がはるかに興味を持ったのは構造の方だった――固定の精度、強度、革の自然ななめし具合、そして遊びのなさである。
彼自身の欲望でさえ、すぐに技術的な議論へと変わってしまう。
これは、両方のウェーバーに共通する特徴だ。
彼らにとって「欲望」とは、単なる快楽ではない。
それは、研究し、活用し、仕組みに組み込むことのできる、もうひとつのプロセスなのだ。
ヨハンの性格
若い頃のヨハンは、決して露骨な悪人ではなかった。
彼は好奇心旺盛で、自信に満ち、現実的で、かなり自由奔放な人物だった。彼は自身の時代が課す制限に不満を抱いていたが、公然とそれに反対するつもりはなかった。
ヨハンは都市を好まず、自分が住む場所にあまり愛着がないことを認めていた。彼は国々を広く旅したが、ジェスターは、ウェーバーの放浪が必ずしも通常の地理的な範囲に限定されていたわけではないとほのめかしていた。
彼はチェルシーに対し、その仕事の見返りとして肉体関係を提案することをためらわなかった。しかし、アンリと市警の警官たちとは異なり、その提案を判決に変えるような公式の権限は持っていなかった。
ウェーバーは頼りになる友人になり得た。
勇気を示すこともできた。
他人のためにリスクを冒すこともできた。
しかし、それは彼個人にとって代償が大きくなりすぎるまでの話だった。
そこにこそ、彼の最大の弱点があった。
ウェーバーの装置
ヨハンの最大の功績は、動画装置の開発だった。
チェルシーにとって、その装置は古いテレビを彷彿とさせるものだったが、実際にはテレビが登場する数世紀も前に作られたものだった。それは少なくともいくつかの部品から構成されており、そのうちの1つはウェーバーの店に保管され、もう1つはジェスターに渡されていた。
異端審問所が装置の一部を没収したため、それを復元するにはチェルシー、ジャック、ジェスターの助けが必要だった。
起動後、装置は白黒世界――現実空間の投影――を作り出し、人々はそこに入ることができた。
ヨハンは、この装置が単に動く映像を表示するだけのものではないと説明した。それは、まだ名称が定まっていない「場」を通じて、物質世界に作用するのだ。チェルシーはこの効果を、原子を映像に合わせて再配置させる「調和の場」に例えた。
ウェーバー自身、この発明をまだ完全には理解していないと認めていた。
彼は、その機械が機能する物理法則を明確に説明できる前に、すでにその機械を作り上げていたのだ。
白黒世界
ウェーバーの投影は幻想ではなかった。
その中にいる人間は肉体を保ち、動き、他者と交流し、物質世界へと戻ることができた。
その装置には、次のような能力があった:
人々を映像の中へ移送すること;
投影を現実の空間と結びつけること;
遠隔地点への出口を作り出すこと;
所定のテンプレートに従って物質を再構成すること;
投影を特定の場所に固定すること;
現実のさまざまな拠点を結びつけること。
グループがジェスターのテントに入った後、ヨハンは、投影が消え去るのではなく、まるでその場所に「張り付いた」かのように残っていることに気づいた。つまり、この装置は単に一時的な映像を作り出していたのではなく、動作後に空間に持続的な変化を残すことができたのだ。
このため、ウェーバーの発明は、チェルシーの世界において人類にとって最も重要な装置の一つとなっている。
魔術師たちは儀式を用いて扉を開いていた。
ショゴトは、その性質ゆえに次元間の移動を混乱させていた。
鍵守は世界間の扉を管理していた。
ヨハンは、機械的な手段で同様の結果を得ようとした。
なぜその装置は危険だったのか
ヨハンは自分の発明を科学的な飛躍だと捉えていた。
しかし、その機械には信頼できる安全装置がなかった。
それは、映像、物質、空間、そしておそらく時間さえも区別することなく、現実と相互作用していた。強力なパルスが安定した異常を生み出し、人間を製作者が意図した場所以外へ送り込んだり、投影の一部を独立して存在させたりする可能性があった。
グループが逃げ出した後も、白黒世界は存在し続けた。
警備員の一人が内部に残り、徐々に人々を認識する能力を失い、やがて自分自身さえも認識できなくなった。最後に残った確かな記憶はチェルシーだった。彼は彼女と関わりのある人々を次々と投影の中に引きずり込み始めた。まるで彼らを使って帰路を築こうとしているかのようだった。
結局、その守護者は顔を失い、頭には滑らかな皮膚だけが残った。
この運命は、その装置が空間だけでなく、人間の内面をも変容させることを示している。
人が強制されたイメージの中にあまりにも長く留まり続けると、装置は人間の個性を破壊し得るのだ。
ヨハンは、物質をテンプレートに従わせる方法を見出した。
しかし、人間の意識もまた、そのテンプレートの一部になり得るということには気づかなかった。
ウェーバーと魔術
奇妙な現象に遭遇した際、ヨハンはそれを「魔術」と呼ぶことを頑なに拒んだ。
ジャックが「ウェーバーは魔術師ではないのか」と尋ねると、彼はきっぱりとこう答えた。
「私は科学者だ!」
彼にとって、これは根本的な違いだった。
魔術師は神秘の存在を受け入れ、それと関わり合う術を学ぶ。
ウェーバーは謎を分解して解明したいと考えている。
彼は、その現象を再現し、測定し、自分の意のままに操れるようになるまでは、それを信用しない。
だからこそ、チェルシーとの出会いは彼にこれほど強い影響を与えたのだ。
彼女は、彼の時代にはまだ存在していなかった概念を知っていた。装置の生みの親よりも早く、投影の原理を理解していた。魔女でありながら、起きていることを物理的なプロセスとして論じていたのだ。
チェルシーはヨハンに、次の2つのことを同時に証明した。
魔法は科学的な言葉で説明できるということ;
魔女は彼自身よりも彼の機械をよく理解できるということだ。
前者は彼を感嘆させた。
二番目の事実は彼を屈辱にさらした。
一時的な英雄的行為
投影から抜け出した後、一行はジェスターのテントに身を隠した。
警備隊が逃亡者たちを発見したとき、ヨハンが真っ先に追っ手を引きつけることを提案した。彼は、それが英雄心ではなく計算に基づく行動だと説明した。警備隊がまず必要としているのは学者だから、彼らは彼を追ってくるはずだ、と。
ウェーバーはテントから飛び出し、実際に部隊の一部を引きつけ、残りの者たちが隠れる時間を稼いだ。
この行動を完全に軽視することはできない。
その瞬間、ヨハンはグループのために自らの身を危険にさらしたのだ。
敵を出し抜き、事態を掌握できると信じている限り、彼は勇敢でいられた。
しかしその後、彼は再び捕らえられてしまった。
そしてアンリは、相手に「自分にはもはや何の支配力も残っていない」と納得させるのが上手だった。
裏切り
新たな尋問の際、ヨハンは仲間を見捨てた。
彼は漠然とした言葉にとどまらず、単に「たまたま近くにいただけだ」と主張するだけにとどまらなかった。ウェーバーは異端審問所に、証拠のように聞こえる詳細を伝えた:
チェルシーに関する情報;
マリアと魔術との関わり;
ジャックの関与;
ジェスターの協力;
装置の仕組み;
脱出の経緯;
残りのメンバーが潜伏していた可能性のある場所。
特にチェルシーとジェスターに対する証言は厳しいものとなった。
ジェスターはヨハンを助け、彼のために機構を盗み、装置の一部を保管し、隠れ家を提供した。ウェーバーは、その見返りとして、アンリがジェスターを魔術と放蕩の共犯者として即座に告発できるような情報を提供した。
ヨハンは、事件の当事者ではなく、仲間たちの危険をいち早く察知した「傍観者」であるかのように振る舞った。
彼は生き延びた。
ジェスターは拷問を受け、火あぶりにされた。
ジャックは追跡の最中に命を落とした。
マリアはアンリの手に落ちた。
チェルシーはこの時代から姿を消した。
ウェーバーは、それが唯一の合理的な決断だと確信して、街を去った。
自己正当化
裏切りがもたらした最も恐ろしい結果は、ヨハンが自らの命を救ったことではなかった。
もっと恐ろしかったのは、彼がその行為を自分自身にどう説明したかということだった。
彼は自分が怖がったことを認めなかった。
起きたことを「臆病」とは呼ばなかった。
自分を助けてくれた人々を破滅させてしまったという考えを、彼は認めようとしなかった。
ウェーバーは、友人たち自身があまりにも危険で予測不能だったのだと結論づけた。
マリアは、そのすべての結果を十分に理解しないまま魔法を使った。
ジェスターは盗みを働き、法を破った。
ジャックは剣で問題を解決していた。
チェルシーは過去に干渉し、人々の運命を変えていた。
したがって、ヨハンはこう考えた。彼らを止めなければならない。
こうして、個人的な裏切りは世界観へと変貌した。
彼が友人を異端審問所に引き渡したわけではない。
彼は、さらに恐ろしい大惨事を防いだとされる。
ウェーバーの教え
1585年の出来事を経て、ヨハンの中に、後に一族の遺産となる考えが形成された。
魔女を改心させることはできない。
彼女たちを監視なしに放置してはならない。
しかし、彼女たちを火あぶりにするのは、無駄である。
アンリは魔女を、根絶すべき罪と見なしていた。
ヨハンは、魔女の中にエネルギー、知識、そして可能性の源を見出していた。
彼は、魔法と戦うには、
十字架ではなく、知識によって;
火刑ではなく、制限によって;
盲目的な信仰ではなく、測定によって;
異端審問の手ではなく、仕組みによって;
魔女を滅ぼすことではなく、その力を取り込むこと。
とりわけ彼を惹きつけたのは、魔女たちそのものを従わせる可能性だった。
ウェーバーにとって、魔女たちの美しさ、欲望、そして精霊と交信する能力は、魔法の才能と切り離せないものとなっていた。彼は魔女を、人間とあの世をつなぐ生きたインターフェースとして捉え始めた。
チェルシーが直感や肉体、そして生まれ持った力を通じて行っていたことを、ヨハンは反復可能な手順に変えたいと考えていた。
彼にとって、魔女は次第に人間ではなくなっていった。
彼女は装置の不可欠な構成要素となった。
ヨハンの遺産
ヨハン自身は、依然として死すべき人間だった。
彼は年老いていた。
傷つく可能性もあった。
装置や仲介者なしでは、精霊を操る力は持っていなかった。
彼にとって真の不滅となったのは、その記録だった。
図面、観察記録、家族の語り、そして装置の動作原理は、ウェーバー家の世代から世代へと受け継がれていった。おそらく、資料の一部は失われたり、誤解されたりしたかもしれないが、主要な考え方は残っていた。
正しい仕組みと適切な媒体さえ見つけられれば、魔術的な力を自分のものにすることができる。
子孫たちにとって、1585年の出来事は、魔女や宗教的狂信者たちに危うく命を奪われかけた天才的な先祖に関する、一族の伝説のように映ったかもしれない。
その物語から「裏切り」という要素は徐々に消え去っていった。
ヨハンは、危険な力との衝突を生き延びた研究者へと変貌を遂げた。
そして、チェルシーに対する彼の恐怖は、始めた仕事を完遂するという一族の責務へと変わった。
デューク・ウェーバー
ヨハンの「帰還」ではなく、「子孫」
デューク・ウェーバーはヨハンの直系の子孫である。
彼は先祖の亡霊でも、その新たな肉体でも、16世紀の不死身のウェーバーでもない。
デュークは現代人だ。
それこそが、彼をとりわけ危険な存在にしている。
彼は法律や金銭、書類、評判、そして社会の信頼を利用することができる。チェルシーの生活に潜入するために、彼にはポータルは必要ない。
弁護士という肩書きだけで十分だ。
弁護士アグネット
最初の物語では、デュークは行方不明になったアグネットの弁護士兼遺言執行人として登場する。
彼はチェルシーに遺言の執行が延期されたことを伝え、相続の条件を説明する。それは、姪が屋敷でたった一人で一晩を過ごさなければならないというものだ。それを満たせば、彼女は屋敷と、およそ1,000万ドル相当の口座へのアクセス権を得ることになる。
デュークは冷静かつプロフェッショナルに、そしてほぼ非の打ち所のない振る舞いを見せる。
彼は必要な質問にのみ答える。
資金の出所については明かさない。
アグネットの条件を伝える。
チェルシーは携帯電話やタブレット、その他の個人用端末を持ち込んではならないと警告する。
彼女を邸宅まで送り届け、翌朝迎えに来ると約束する。
一見すると、彼は単に依頼人の指示に従っているだけのように見える。
しかし、その後の出来事は、デュークがその邸宅について、口にした以上に多くのことを知っていたことを示している。
なぜアグネットは彼を信頼したのか
アグネットとデュークの関係は、この物語において依然として複雑な部分である。
彼女は彼を遺言執行者に指名し、書類や口座、遺産へのアクセスを許可した。おそらく、デュークは長い間、信頼できる法律助手というふりをしていたのだろう。あるいは、アグネットは彼の出自を知りつつ、ヨハンの子孫をコントロールできていると考えていたのかもしれない。
しかし、デュークは明らかに独自の目的を追求していた。
いくつかの展開では、後に彼がその荘園をほぼタダ同然で買い取り、年に一度そこを訪れることになっている。
このことから、遺言書の処理は彼にとって単なる偶然の依頼ではなかったと推測される。
デュークは長年にわたり、ウェーバー家がかつてアクセスできた、精霊、魔女の遺物、そして異世界とのつながりの主要な集積地のすぐそばにいたのだ。
チェルシーの失踪
荘園で一夜を過ごした後、チェルシーは姿を消した。
警察はしばらくの間、彼女の行方不明事件を捜査した。デュークも容疑者の一人に挙げられたが、捜査官は十分な証拠を見つけられず、弁護士は容疑から外れた。
一般の警察にとって、彼はまさにその通りの人物に見えた。
尊敬される弁護士;
遺言執行者;
相続人の同意を得て彼女を連れてきた人物;
書類上は法律に違反していない最後の目撃者。
香水、小箱、『ドールハウス』、そして地獄への入り口など、警察の調書には存在しない。
デュークはこの優位性の力を理解している。
アンリとは異なり、彼には死刑執行人としての公的な権限など必要ない。
彼にとっては、書類を正しく見せかけるだけで十分だ。
人間の危険性
チェルシーの世界では、ほとんどの生き物は一目でその正体を露呈してしまう。
ジェスターは怪物のように見える。
ジャックは頭の代わりにカボチャを被っている。
パペットマスターはシーツの下に身を隠している。
ショゴトは扉の中に潜んでいる。
デューク・ウェーバーは、遺産の整理を任せられるような人物に見える。
彼は以下のことができる:
不動産を所有すること;
書類を管理すること;
調査に協力すること;
銀行口座を開設すること;
財産に対する権利を主張すること;
人を雇用すること;
公的機関を利用すること;
通常の法的手続きの陰に、超自然的な犯罪を隠蔽すること。
その最大の仮面は「普通」である。
第三部
第三部では、デュークは中立的な弁護士のふりをやめる。
チェルシーが「ジェスターの地獄」から戻り、再び邸宅に足を踏み入れると、ウェーバーはまるで主人であるかのように彼女を出迎える。彼は、自分の邸宅を点検しており、それを異世界間の真の要塞に変えようとしていると語る。
その後、彼はメリッサが自分の元にいると告げる。
デュークはチェルシーに対し、召喚された13体の精霊をなだめ、その力を自分に譲り渡すよう要求する。その見返りとして、妹を解放すると約束する。もしチェルシーが拒否すれば、メリッサを人形に変え、「リボンをつけた」状態で妹のもとへ送ると脅す。
まさにこの時点で、ついに明らかになる。
デュークはアグネットの遺産を守っているわけではない。
彼はそれを横取りしようとしているのだ。
世界と世界の間の要塞
デュークにとってアグネットの邸宅は、家でもなければ、驚くべき生き物たちのコレクションでもない。
彼はそこに、将来の支配体制の基盤を見出しているのだ。
その邸宅にはすでに必要なものがすべて揃っている:
霊界との安定したつながり;
アーティファクト;
召喚された存在たち;
代々受け継がれる魔女;
地獄の領域への通路;
儀式の歴史;
一族に縛られた「ろうそくの悪魔」;
ハロウィーンの時期にエネルギーを集める可能性。
アグネットはこの邸宅を、自分だけのコレクションであり、不思議と出会う場所として捉えていた。
デュークはそこを発電所、実験室、そして要塞と見なしている。
彼は、精霊たちの中に暮らすことを望んでいない。
彼は彼らを自分の手下にしたいと考えている。
十三の精霊
デュークの最後通牒は、彼がヨハンの構想をどれほど発展させたかを示している。
チェルシーは13の精霊と接触し、その力をウェーバーに引き渡さなければならない。
デューク自身は、このエネルギーを直接受け取ることはできない。
彼には、仲介役となる魔女が必要なのだ。
ヨハンはかつて、チェルシーにまさにそのような役割を見出していたのだ。すなわち、人間の肉体、欲望、そして狭間世界の力を結びつける生きた導管である。
デュークはその考えを機能する仕組みへと発展させた:
精霊がエネルギーを生み出し、
チェルシーがそれと接触し;
儀式によって力が伝達され;
ウェーバーが結果を得る。
彼にとってチェルシーは、同時に以下の存在である:
魔女であり、
鍵;
導管;
源;
精霊を操る道具。
彼は彼女を滅ぼそうとはしていない。
生きていて、打ちのめされ、操られているチェルシーは、死んでいるよりもはるかに役に立つ。
メリッサはてことして
デュークは、力ずくでチェルシーに協力させるのは難しいと理解している。
そこで、メリッサを利用する。
彼は単に妹を誘拐するだけではない。彼はチェルシーの愛を支配の手段に変えるのだ。
これはウェーバー家の典型的な手法だ。力と正面から対決するのではなく、相手が自発的に動くような仕組みを見つけるのだ。
アンリは、相手が自白するまで拷問を続けた。
デュークは、愛する人を救うために、その人が自ら必要な行動をとるよう仕向ける状況を作り出す。
形式上は選択の余地が残されている。
実際には、どちらの選択肢もウェーバーの手に委ねられている。
偽りの約束
たとえ最後通牒に従ったとしても、自由が保証されるわけではない。
あるエンディングでは、チェルシーがデュークのために精霊の力を集めるが、彼はメリッサを解放しない。彼は二人の姉妹の魂を掌握し、その後、彼女たちは彼の邸宅で彼に仕えることになる。
これにより、彼の取引に対する姿勢が完全に明らかになる。
悪夢の商人は、真の代償を隠しつつも、約束を文字通り果たすのだ。
鍵守は通行の条件を尊重する。
デュークは契約を、服従を勝ち取るための手段としてのみ利用する。
望むものを手に入れるやいなや、約束は彼にとってもはや拘束力を失う。
彼は、文言の持つ力を熟知している弁護士だが、法律が自分に有利に働くときだけ、それを認めるのだ。
デュークが姉妹に求めているもの
メリッサとチェルシーは、それぞれ異なる理由でウェーバーの関心を引いている。
チェルシーは、数多くの世界を渡り歩いてきた経験豊富な魔女であり、精霊と交信し、彼らを従わせ、普通の人なら魂を失ってしまうような空間から戻ってくることができる。
メリッサは同じ血筋の一員であり、姉妹と「月下世界」を結ぶ特異な絆のもう一つの極である。
二人が一緒になれば、一人の後継者よりもはるかに強力なシステムを形成する。
ヨハンが魔女を「魔法と結びつく装置」として見ていたのに対し、デュークは、互いに結びついた二人の宿主を同時に研究する機会を得たのだ。
彼が望んでいるのは、単に女性たちを支配することではない。
彼は、彼女たちの血縁の絆を、自身が築き上げた要塞を養う力として利用しようとしているのだ。
チェルシーに対する態度
ヨハンにとって、チェルシーは当初は驚くべき女性であり、その後、知的な脅威となり、最終的には裏切りの正当化の口実となった。
デュークにとって、彼女は一族の課題である。
1585年に現れた魔女の物語は、何世紀にもわたってウェーバー家の間で語り継がれてきたのかもしれない。チェルシーは、一族の執着の始まりとなった存在となった。
デュークは、現代という時代に、その同じ女性と再会する。
彼女は老いていなかった。彼女にとって、過去の出来事はごく最近に起きたことだったからだ。
ウェーバーにとって、これは先祖の主張が正しかったことを示す生きた証拠である。
魔女は確かに存在するのだ。
時間は確かに越えられるのだ。
ヨハンの装置は、確かに世界の根本的な仕組みに触れていたのだ。
そして今、その子孫が彼の仕事を完結させることができるのだ。
ヨハンに対する見方
デュークは、おそらくヨハンを、その発見を最後まで成し遂げることができなかった偉大な先祖として捉えているのだろう。
しかし、一族の伝える物語からは、きっと都合の悪い詳細は削除されてしまったのだろう。
ヨハンは友人を裏切ったわけではない――彼は、狂信者たちから知識を守ったのだと言われている。
ジェスターは彼の証言のせいで死んだのではない――彼は魔女の危険な共犯者だったのだ。
ジャックは自分を犠牲にしたわけではない――彼は武装した犯罪者だったのだ。
マリアはアンリの犠牲になったわけではない――彼女は魔女だったのだ。
チェルシーは人々を救ったわけではない――彼女は歴史に干渉したのだ。
こうして、臆病さは科学的な慎重さへと変わり、裏切りは家族の使命の始まりへと変わったのだ。
デュークが受け継いでいるのは、本物のヨハンではない。
彼が受け継ぐのは、ヨハンが自ら作り上げた伝説なのだ。
ジャック
ジャックは、二人のウェーバーとは正反対の存在だ。
ヨハンとデュークは、生き残り、支配、そして利益を選ぶ。
ジャックは何度も何度も別の人を選ぶ。
ヨハンは、ジェスターに助けられたにもかかわらず、彼を裏切った。
ジャックは戻ってジェスターを救い出そうとした。
デュークはメリッサをチェルシーに対して利用した。
ジャックは、金も権力も得られないにもかかわらず、二人の姉妹を守り抜く。
異端審問官の死後、主要なエンディングの一つで、ジャックこそがデューク・ウェーバーを完全に滅ぼすのである。
ウェーバー家にとって、これは象徴的な結末である。
先祖が「原始的な戦士」と見なした男が、数世紀を生き延び、一族が蓄積したあらゆる知識を武器にした子孫を滅ぼしたのだ。
デュークのあり得る運命
デュークは人間であり続けるため、完全に殺害される可能性がある。
彼には、確実な復活も、独立した霊体も、不死の拠り所もない。
彼の運命はチェルシーの行動にかかっている。
あるシナリオでは、彼は姉妹たちの魂を手に入れ、その邸宅を自分の所有物に変える。
もう一つのシナリオでは、チェルシーが精霊たちを追い払い、デュークの計画を台無しにする。その後、デュークは実験のための新たな場所を探すことになる。
もしチェルシーがトラズディネの力で霊たちを服従させれば、彼らはウェーバーの魂を引き裂く。
別の展開では、ジャックがまずアンリを、次にデュークを倒し、メリッサを解放して邸宅に平穏を取り戻す。
これらの結末はすべて、ある重要な違いを浮き彫りにしている。
デュークは、状況を掌握している限り、多くの精霊よりも危険な存在である。
しかし、彼が作り出したシステムが制御不能になると、彼は、バッテリーに変えようとした存在たちの中に、ただの一人の凡人として取り残されてしまう。
ヨハンの能力
ヨハンには生まれつきの魔法の力はなかった。
彼の力は知識と発明にありました。
機械工学と工芸
彼は複雑な装置や固定具、希少な素材、そして風変わりな品々を作り出した。
投影フィールド
ヨハンの装置は、物質に画像の特性を付与することができた。
空間ノードの生成
投影により、結びつけられた場所の間を移動することができた。
観察
ウェーバーは法則性を素早く見抜き、単一の経験に基づいて理論を構築することができた。
適応力
彼は、同時代の人々が対応する準備ができていなかった状況下でも生き抜くことができた。
情報の操作
まさに適切に選ばれた情報こそが、他者を犠牲にしてでも自らを救うことを可能にしたのである。
デュークの能力
デューク自身には、超自然的な力は備わっていない。
彼の能力は人間的なものだが、極めて危険である。
法的権限
彼は書類、相続、取引、および財産権を管理している。
社会的偽装
デュークは、何年にもわたって普通の弁護士のように振る舞い、疑いをかけられないようにすることができる。
一族に関する知識
彼はヨハンの遺産を継承しており、精霊の世界が実在することを理解している。
儀式の運用
ウェーバーは、魔女を通じて精霊の力を転用する方法を知っている。
脅迫
彼は身近な人々を圧力手段として利用する。
計画
デュークは敵にいきなり襲いかかることはない。まず、敵が自分のために働かざるを得ない状況を作り出す。
横領
彼は、他人の家、他人のコレクション、そして他人の力を、法的かつ魔術的に支配できる所有物へと変えることができる。
制限
ウェーバー兄弟は二人とも人間のままである。
彼らは、装置や儀式、あるいは仲介者なしでは、強力な精霊に直接立ち向かうことはできない。
ヨハンは自身の装置に依存しており、その仕組みを完全には理解していなかった。
デュークは、チェルシー、精霊、書類、そしてメリッサに対する支配力に依存している。
人間が割り当てられた役割を拒否すると、彼らの計画は崩れ去る。
ウェーバー家の最大の弱点は、あらゆるものをシステム化できるという確信にある。
彼らは欲望をてことして捉えている。
愛を――弱点として捉える。
魔女を――導管として。
精霊を――エネルギーの源として。
家を「装置」と見なす。
しかし、ジャックの自発的な忠誠心、チェルシーの予測不可能性、そして存在たちが「仕組み」の一部となることを拒む権利を、彼らは最後まで理解することはできない。
つながりと意味
ヨハンとデューク・ウェーバーは、人間が奇跡を機械化しようとする欲求を体現している。
アンリは魔法を恐れ、それを破壊しようとしている。
悪夢の商人は、それを売りさばく。
ジェスターはそれを芸術へと昇華させる。
アグネットはそれをコレクションとして集めている。
ウェーバー兄弟は、それを分解し、測定し、利用しようとしている。
だからこそ、彼らは悪魔に劣らず、この世界にとって重要な存在なのだ。
彼らは、超自然的な悪が必ずしも「月下世界」からやってくるわけではないことを示しているのだ。
時には机に向かって書類を確認し、今起きていることはすべて完全に合法だと冷静に説明することもある。
ヨハンは、魔女の力を機械と結びつけることができると、誰よりも早く気づいた。
デュークは、機械に契約、遺産、人質、そして十三の精霊を加えることができると悟った。
ある者は原理を確立した。
もう一人がそれを搾取のシステムへと変えた。




